8月1日の今日、ここ佐久地域では「お墓参り」の日です。
全国的には、お盆の8/13-15にお墓参りをしますが、佐久地域では1日にお墓を掃除しお参りをします。子供のラジオ体操やプールも休みになったり、この辺の大きな会社は休日になるところもあります。
この風習は、過去に起きた「大水害の犠牲者への供養」が、由来とされています。
江戸時代の寛保二年(1742年)に起きた、「戌の満水」と呼ばれる大洪水がその一つです。この年の、旧暦7月27日から8月1日にかけての超大型台風の集中豪雨により、千曲川流域は各地で大水害に見舞われ、多数の死者を出しました。八千穂村や佐久平、小諸などに大きな被害の記録が残っています。
また、さらに昔の平安時代の文献にも、大洪水が伝えらています。
仁和三年(887年)7月30日から翌四年(888年)5月8日にかけて日本全国が地震、洪水などの天変地異に見舞われた記述が見られ、その中で信濃国は山崩れ、川はあふれて多くの流死者を出したと言われます。
八ヶ岳の崩落により、千曲川とその支流の相木川をふさぐほどの大土石流が発生し、さらに新潟県にまでおよぶ千曲川下流に大洪水をもたらしたものと推測されています。
また、寛弘八年(1011年)8月3日には、前回の土石流により堰き止められた千曲川の天然のダム湖が決壊。千曲川下流に大きな被害を出したそうです。小海、海ノ口、海尻・・・海がつく地名は“海への憧れ”からかと思っていましたが、この地名が残っているのもその名残だといわれています。
近年では岡谷近辺の土石流、全国的な豪雨や地震により、日本各地でも大きな被害がありました。8月1日のお墓参りは、過去の自然災害を思い返しながら、あらためて防災意識を深める良い機会でもあると思います。
我が家も仕事を早く切り上げて、お墓参りに行こうと思います。